港町の四季とともににぎわう、
阿久根の新グルメスポット
東シナ海の風を感じる穏やかな港町、鹿児島県阿久根市。海沿いを走る肥薩おれんじ鉄道が停車する阿久根駅から歩いて約15分、大丸公園の目の前に店を構えるのが「居酒屋 凌」です。
2025年秋に現在の場所へ移転。近くのスーパー裏の通りにある、カフェバーのようなおしゃれな外観に映える「URAMESHIYA」の文字が目印です。店の裏手、大丸公園に面した大きな窓からは、春は桜、夏は灯籠祭り、秋は温泉祭り(温泉水を掛け合う“ぶっかけ祭り”が名物)、冬はイルミネーションと、阿久根の四季折々の賑わいを眺めることができます。
阿久根・長島の海の恵みを、家族で届ける
店内にはカウンター席、テーブル席、小上がりの座敷があり、一人飲みから家族連れまで幅広く利用できるのも魅力です。地元客はもちろん、近隣のゲストハウスに宿泊する外国人観光客の姿も見られます。
また、料理をしながら自然と会話が生まれるオープンキッチンも、この店ならではの特徴。「お客さんと会話しながら、一緒に飲みたくて」と話す店主の窪田あつ子さん。その言葉どおり、カウンター越しのやりとりが、初めて訪れる人の緊張もふっとほどいてくれます。
店を切り盛りするのは、皆から“ママ”と慕われる窪田さんと、夫の博文さん(この日は船の仕事で不在)、そして長男の凌成さん。「子ども4人に孫7人。集まると本当ににぎやか!」と笑う、パワフルな女性です。
イセエビ、イワシ、キビナゴ、そして“かごしまブランド”にも認定される「鰤王」「蛸大王」、冬から春にかけて旬を迎える「萬サバ」など、東シナ海に面したこの地域は、まさにおいしい魚の宝庫。かつて長島町でブリの養殖に携わっていた経験とつながりを生かし、毎朝長島町へ足を運び、漁師や養殖業者から直接仕入れた新鮮な魚を提供しています。この日も、貴重なブリのかまトロを惜しげもなく振る舞ってくれました。
おいしい魚と焼酎でほどける、阿久根の楽しい夜
酒蔵の関係者も足しげく通うという同店では、地元の鹿児島酒造 黒瀬杜氏伝承蔵や大石酒造の焼酎を中心に、阿久根ゆかりの銘柄を豊富にラインナップしています。
まずは、旬の「萬サバ」の刺身に、本格芋焼酎「伊七郎」を水割りで。黒瀬安光杜氏が手掛けた「伊七郎」は、2年ものと3年ものをブレンドした本格芋焼酎で、芋のふくよかな甘みと雑味のないまろやかさが特長です。ぷりっと身が締まり、甘くとろける萬サバのおいしさをやさしく引き立てます。
ほろっと箸でほぐせるほど柔らかく、甘辛く煮込んだスペアリブには、瀬戸内レモンのシャーベットを添えた炭酸割りの「阿久根」を。芋焼酎らしいコクを残しつつ、ソーダとレモンの爽快感で後味は軽やか。シャーベットを崩しながら味わう楽しさも魅力です。
薬味たっぷりの鳥刺しのなめろうには、芋の甘みと香ばしさが広がる「鶴見」をお湯割りで。ぷりっとした歯ごたえが魅力の水イカを使ったいかげそ明太には、サツマイモの中でも特に甘みが強いとされる紅さつまを使った「やきいも黒瀬 紅」をロックで合わせます。上品な香りと甘さが、しっかりとした味付けのいかげそ明太と相性抜群です。
「気取らない料理でおもてなしを。ふらっと一杯飲みたい気分で来てほしい」と語る窪田さん。地元のおいしい魚と焼酎を、肩肘張らずに楽しめる一軒です。
居酒屋 凌
電話:090-2397-1239
営業時間:18:00〜23:00
定休日:日曜(その他不定休あり)
※本記事の情報は、取材当時のものです。



